Nishimura Taku × Yamamoto Ichizo
〜No Fun No Gain〜
8月13日、ソウ・エクスペリエンス株式会社
西村琢氏、山本一造氏訪問レポート
両氏略歴 西村 琢氏(左) 山本 一造氏(右) |
CIFT(以下、C): まず、西村さんが株を始めた経緯を教えていただけますか?
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で、そこで、タイトルははっきり覚えていないんだけど、『株で1年で3億儲ける』みたいな(笑)そんな本を見つけて。 それまで、株は大金がないとできないお金持ちのオトナの遊び、みたいな、ある種のバイアスを当然僕も持っていて。 でもそれを読むと株は数万円からでもはじめられるとか、未成年でもできるとか、いままで知らなかった新しい情報が載っていたんだよね。 もともと好奇心が強いほうだったので、それを読んですぐに株というものを始めてみたんだ。
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C:でははじめは個人で投資をされていたんですね。そこからなぜ投資クラブを設立しようということになったんでしょうか?
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西:株をやりたてのころはとにかく楽しくて。 高校に日経新聞を持っていって授業中に株価をチェックしたりしてたねー。周りにはそんなやつ一人もいなかったんで、人と違うことをしている自分に多少酔ったりもしていて(笑) ただ、実際株主になるといっても実感はあまりわかなかったよ。実際に東証に言って取引するわけでもなければ株券をもらえるわけでもないからね。 そういう意味で、投資がある種ゲーム感覚みたいなところがあった。 それから、やっぱり一人でやっていると疲れるんだよね。株価の上下に一人で一喜一憂するだけだす、なんかすごく地味だよね(笑) それで、こんなに面白いものがあるのに、ひとりでやるのはもったいないな〜と漠然と感じていたかな。
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C:なるほど。そこで一人じゃなく皆でやろうと。
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西:うん、そうだね。 やっぱり投資は面白い! だけど、世間からはそう思われていない。 それが悔しかったんだな。 だから、投資の魅力を正確に伝える必要がある、なんて変な使命感に燃えてた(笑) で、やっぱり自分が楽しいと思うことって、他人もだいたい楽しいと思うじゃん。こんな楽しいもの独り占めはよくないし、なにより面白くない。 そこで、大学に入り環境が変わったこともあって、友達を集めて投資クラブをつくったんだよ。 一人でやると地味で疲れることも、仲間と一緒ならおもしろいんじゃないかなと。投資の嫌な部分も補えるだとうと。
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C:そしておれたちも1年で3億稼いでやろうと(笑)
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西:いや、確かにきっかけはそんな本だったかもしれないけど、 株で一発あてたいとか、儲けたいというノリはあまりなかったね。 基本は「自分達が楽しみたい」というスタンス。 CIFTもやっていてそうだと思うけど、投資にしても、会社訪問にしても、やっぱ皆でやるとすごく楽しいよね。
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C:そうですね!SYNCの「楽しむ」という姿勢には僕たちも非常に共感しています。
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西:難しい質問だねえ(笑) どこも響いたし、印象に残ってるけど… おすすめということだったらタリーズコーヒージャパンの松本公太社長かな。 あの方からは人間としての「広さ」を強く感じた。 ぼくらのくだらない質問一つ一つに本当に丁寧に答えてくれて、非常に真摯な対応をしていただいたし、学生と社会人ってボーダーを作らないで、熱く語ってくれたり、とにかく魅力的な方ですよ。 ちなみにあの方 『すべては一杯のコーヒーから』という本も書いてるんで、これもあわせておすすめ。刺激的な本だよー。
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C:訪問先の企業を選ぶうえで何か基準などはあったんですか?
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西:とりあえず「面白そう」かどうか。それから一度訪問した社長さんから紹介してもらうケースも多々ありました。 でも基本的に業界を絞ったりっていうのはやっていないよ。 選択肢を狭めることになっちゃうしね。 働くのにはそれこそ無数に選択肢はあるわけだからね。 大企業にいくのも、ベンチャーにいくのも、起業するのもそれぞれ選択肢の一つでしかなくて、どれがいいとか悪いとかじゃないと思う。 そういうことをいろんな企業を訪問してみて実感できたね。 そうそう、今アパレルが面白いんですよ(笑)
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C:では次に、起業についてお伺いします。まず、起業しようと思った経緯というか、きっかけなどがあれば聞かせていただけますか?
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西:うん、さっきの企業訪問の話にもどっちゃうんだけど、企業訪問をして思ったのは、世の中にはお金を出す人と、出してもらう人がいるんだなってこと。 僕たちがSYNCでやっていたのは「お金を出す側」の人のことだよね。で、それをもらって運用している企業の方々に会いに行っていた。 そういう人たちを見て、すごく悔しかった。憧れたんだよね。 僕もお金を出される側になりたい。 そして、何かを作り出したい。 そんな感じかな。
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C:起業するために何か特別に勉強されたことなどはありますか?
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西:多分勉強って二通りのやり方があって、一つは最初に体系的なことを学んでから、具体的なケーススタディをしていく。もうひとつが、まずはじめに具体的なものから入って、そこから体系を知る。 僕なんかは完全に後者。そのほうが効率的だしね。 |
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C:それってスポーツを覚える過程みたいな感じですかね?
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山本さん(以下、山): 西:具体的な勉強で何したかって言ったら、僕は創業者本をひたすら読んだね。たぶん同年代だったら他の誰よりも読んだんじゃないかっていうくらい。 でこれが今でもすごく役立ってる。実際起業してからもいろんな局面で本で読んだ内容と似たようなケースに出会うことが本当に多くて。 例えばアイディアが出ないときどうしたとか、お金が集まらない時はどうしたとかっていうのを、思い出すことができた。
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山:(昌子がひたすらメモをとっているのを見て)さっきからめちゃくちゃメモとってるね〜(笑)何書いてるの? 昌子:いや〜、そんなたいしたこととれてないんですけど・・・。字が汚いんでそんなみないでください。
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C:学生時代の友人同士で起業をすることって、すごく素敵で憧れることなんですが、反面とても難しいことだとも思うんですね。でもお二人を見ているとそんな雰囲気は微塵も感じませんよね。何か秘訣などはあったりするんですか?
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西:なんだろうね〜。 まあSYNCでも一緒に活動していた期間がすごく長かったから、共有していることがそれこそ無数にあるのは僕らの強みの一つだと思う。 何ページにもなるような企画書がA4一枚のワードで済んだり(笑) 一を聞いて十を知るというか、阿吽の呼吸というか。 そういうのが無数にあるんだよ。 だから起業するなら絶対こいつ(山本さん)とだなっていうのは前からあったよ。 山:僕はなんかよく分からないうちに巻き込まれただけだよ(笑)
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C:起業にしても何にしても、何かを一から作るうえではクリエイティビティってものが必要だと思うのですが、この「クリエイティビティ」って、お二人にとっては何だと思われますか?
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西:工夫するってことじゃないかな。 山:「創造性」なんて大げさな言葉だよね。どんなものでも、ゼロから作るってのは幻想でしかなくて、「まずは模倣から」っていうのが大切なんだと思うよ。
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C:アイディアに煮詰まることはないんですか?
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西:確かにあるけど、完全に煮詰まることはないね。アイディアは考え抜けば絶対に出てくるものだから。 山:僕は雑誌をめちゃくちゃ読む。ほとんど全部。 あとはいろんな人と話すことじゃないかな。 西:そういう意味でも、いろんな情報源を持ってる人間が集まるのはいいことだね。
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C:実は前からとても聞きたかったことがあって、僕なんかは西村さんを見ていてスマートな人だな〜って意味も分からず勝手に思ってたんですけど(笑)、西村さん・山本さんにとって「スマート」って何ですか?
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西:(苦笑しつつ)そうだねえ…、スマートかどうかわからないけど、強いて言うならめちゃくちゃ自信がある一方でめちゃくちゃ謙虚なこと。その二つが同居していることかなぁ。 さっきの起業の話に戻るかもしれないんだけど、会社起こすにしても「俺がやらずにだれがやる!」みたいな。「まかせろ!」みたいな自信があったりして(笑) すごい思い込みが激しいんだけど柔軟性もある、みたいな。 その両方をもってることをいうのかな? 山:一般的に言えばそれって多分「無駄がない」ってことなんだろうけど、それって要するに「自分の気持ちに素直なこと」なんだと思うよ。 自分の気持ちに正直にって、簡単そうに見えて実はものすごく難しいことで、なかなかできることじゃないよね。
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C:最後の質問になりますが、お二人の休日の過ごし方を教えてください(笑)
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西:そうだねえ…最近はカートとかにはまってる(笑)基本的にルーチンがあまり好きじゃなくて、わりと変わったことをして遊んでるかもね。 山:二人の共通の友達が多いから、遊ぶ時はみんなで遊ぶこともあるよ。 西:まあでも仕事も遊びみたいなものだから。 山:うん。あんまりオンとオフの感覚がないね。仕事自体やってて楽しいし。
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C:なるほど。やはり何事も楽しむ姿勢が大事なんですね! 本日はありがとうございました! |
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